ライトニングネットワークとは?仕組みは?ビットコインにいつ実装されるの?

ライトニングネットワークとは?仕組みは?ビットコインにいつ実装されるの?

ライトニングネットワークが登場した背景〜ビットコインの送金詰まり問題〜

ビットコインの取引データはすべてブロックチェーンのブロックに記録されています。また、2017年後半から2018年現在にかけて、ビットコインは大きく成長しました。

そのため、利用者が増加しビットコインの送金ネットワークなどに混雑が多々みられるようになりました。事実、2018年1月時点でビットコインは10万件を超える送金詰まりが発生しています。

ビットコインが記録しなければいけない取引データはたくさんあるのにも関わらず、ブロックのサイズ上限は1MBしかなく、しかもブロックは10分に1回のペースでしか生成されないため、ブロックの生成が追いつかずパンクしてしまいスムーズに送金が行えない状態になっているのです。

ビットコインに関して勉強している方なら一度は聞いたことがあるはずの「Segwit」は、この送金詰まりの問題を解決するために必要な技術の一つで、ビットコインのスケーラビリティ問題を解決するのに期待されています。

今回説明する「ライトニングネットワーク」という仕組みを導入するためには、Segwitが必要不可欠なのです。

ライトニングネットワークの仕組み

ライトニングネットワークは2015年にJoseph Poon氏とThaddeus Dryja氏によって考案され、ビットコインのブロックチェーンに負荷をかけず、より高速かつ小額な取引を可能にするためのものです。

ライトニングネットワークを説明する際に、まず登場するのが「マイクロペイメントチャネル」という言葉です。

マイクロペイメントチャネルは、AさんとBさんの間でブロックチェーンとは別のところで、オフチェーンの取引を行うことができるようにするものです。これを使うことで二人の間の取引を全てブロックに書き込む必要はなくなり、二人の間の取引の最初と最後だけをビットコインのブロックチェーンに記録するだけで済むようになります。

例えばAさんとBさんの間で頻繁にビットコインの送金のやり取りが行われる場合、その1回1回が小さな金額だとわざわざ容量がいっぱいになりそうなブロックチェーンに記録する必要はありません。

そこでAさんとBさんがそれぞれ0.01BTCずつを送り、ペイメントチャネルを開くと2人の間でその金額内でのビットコインのやり取りができるようになるという仕組みです。

例えばその1年後にペイメントチャネルを閉じることになった際、AさんとBさんの残高の変化分をブロックチェーンに記録します。1年の間に2人のあいだで100回取引があっても、ビットコインのブロックチェーンに書き込む取引はペイメントチャネルを開けるときと閉じるときの2回だけで済みます。

ライトニングネットワークは、このマイクロペイメントの仕組みをさらに発展させて高速でより多くの取引を実現しようというものです。

AさんはCさんにビットコインを送金したいが、AさんとCさんの間にはペイメントチャネルがありません。しかし、AさんとBさんの間にはペイメントチャネルがあり、BさんとCさんの間にもペイメントチャネルがあるとします。

このときBさんを中継してAさんからCさんにビットコインを送れるようにするものがライトニングネットワークです。このペイメントチャネルの網を大きく張り巡らせると、誰とでも瞬時にビットコインの取引ができるようになり、ビットコインのブロックチェーンに記録する取引データも減らすことができるようになります。

ライトニングネットワークの技術では中継者(Bさん)が真ん中に存在しても、安全に信頼を必要とせず取引を行う仕組みが考えられています。

ライトニングネットワークの実現でビットコインの何が変わるのか?

ライトニングネットワークが実現すると、ビットコインネットワークでブロックに記録するデータを減らすことができるため、ビットコインの利用者や取引の数が増えてもそれに対応することができるようになり、スケーラビリティの問題が解決されます。

また、トランザクションのスピードが上がり、通常のブロックチェーン上の取引だと約10分間待つことになりますが、それを待つ必要がなくなります。

そして、手数料も安くなり、1円以下の小額決済なども行いやすくなります。

以上のように、ライトニングネットワークは、ビットコインのトランザクションの検証プロセスを改善します。ブロックチェーンの台帳にトランザクションを記録するには、コンピュータで複雑な数学的問題を解決する必要があります。これがいわゆるマイニングと呼ばれているものです。

マイニングに必要な計算処理能力は膨大なため、1回のトランザクションで確認に最大1時間かかることがあります。しかし、ライトニングネットワークは、このプロセスを大幅に高速化させることができるのです。

ライトニングネットワークでは、参加者が別々のオフラインチャネルで取引することに同意する必要があり、ブロックチェーンは外部トランザクションを反映するように更新されます。

ネットワークの開発者は、そのスピードが「店頭での小売販売やユーザーデバイス間取引、または即時支払いが必要な場所で使用できるようになる」と述べています。

ライトニングネットワークの今後の実装に向けての課題・問題点

ビットコインにSegwitが導入され、ライトニングネットワークの実現が近づいたとはいえ、ライトニングネットワークで用いるトランザクションの詳細なデータ構造や、ビットコインを中継していく順番(ルーティング)をどのように決定するのかといった具体的なプロトコルが未だ定まっていない状況です。

現在複数の独立した企業・団体により具体的な方策がいくつか提案されており、今後はこれらをまとめあげ標準的な実装仕様を決めていかなければなりません。

ライトニングネットワークはビットコインがピアツーピア(P2P)決済の仕組みに革命を起こすことが期待されます。

冒頭でも述べた通りビットコインの「スケーラビリティ問題」は現在深刻な問題であり、ビットコイン利用者や開発者の間でライトニングネットワークは引き続き注目され続けていくでしょう。

ライトニングネットワークの実装時期は未定で、全ての準備が整うまで発表はないでしょう。