仮想通貨の取引を行っていると、自分でも作れるのか気になりますよね。
この記事では、オリジナルの仮想通貨の作り方について解説しています。具体的には、オリジナルの仮想通貨を作る目的、その方法や手順について解説しています。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
発行目的をはっきりさせよう!

仮想通貨を作る上で大事なポイントは、発行目的をはっきりさせることです。はっきりさせることで、どの作り方で仮想通貨を作るべきかがわかります。
まずは発行目的にどのようなものがあるか、確認していきましょう。
ICOを目的として発行するものが多い
仮想通貨のもっとも多い発行目的はICOです。
ICOとは?
ICOとは「Initial Coin Offering」の略称です。企業が事業を行うために、オリジナルの仮想通貨の発行と前売りを行い、資金を集めることを指しています。
ICOは株のIPOと似ています。しかし、IPOのように厳正な審査などもありません。その手軽さのため、現在までに多くの企業やプロジェクトがICOによってたくさんの仮想通貨を発行しており、2018年12月時点では、なんと1,600種類以上もの仮想通貨が発行されています。
その他の発行目的
仮想通貨の発行目的でもっとも多いのはICOですが、それ以外にはどのような方法があるのでしょうか。
ビットコインのように代表的な仮想通貨は、オープンソースと言って、その仕組みやプログラムが一般に公開されています。つまり、オープンソースであるということは、誰もがその中身を知ることができるということです。
このオープンソースによって、日本国内でもさまざまな仮想通貨が作られました。たとえば、国産コインとして有名なモナコイン(MONA)は、ビットコインのオープンソースをベースとして作られました。
また、オープンソースで記載されているコードが書けなくても、仮想通貨を発行する方法もあります。そのため、誰でも分け隔てなく仮想通貨を発行することができるのです。
こういったことを踏まえると、仮想通貨は以下のような目的で発行することもできます。
仮想通貨の発行目的
- 友達同士のグループ内通貨
- ブログの購読者向け通貨
- チップ代わりの通貨
- クラウドファンディングで寄付者に送る通貨
- 自分で開発したサービスで使える通貨
- 家族内で使える通貨
このように、さまざまな目的や用途に応じて、自由に作ることができる点も仮想通貨の魅力と言えるでしょう。
仮想通貨の作り方6選
ここからは、具体的な仮想通貨の作り方を確認していきましょう。仮想通貨には以下のような作り方があります。
仮想通貨の作り方
- オープンソースを使って作る
- 取引所を利用して作る
- イーサリアムやNEO(ネオ)のようなdappsプラットフォームで作る
- カウンターパーティーやWAVES(ウェーブズ)のような仮想通貨作成用のプラットフォームで作る
上記のように、仮想通貨にはたくさんの作り方があります。また、それぞれの方法にメリットやデメリットもあります。自分に合った作り方を見つけるようにしましょう。
作り方その1 取引所を使って作る
仮想通貨の取引所を使って、オリジナルの仮想通貨を発行する方法もあります。これは取引所で仮想通貨を購入して、ウォレットに移し、それをもとにオリジナルの仮想通貨を自作する方法です。
その仮想通貨のホワイトペーパーなどを読んでみて、自分が将来性に期待が持てそうと感じたのであれば、こういった方法を使ってみるのも良いでしょう。
作り方その2 オープンソースの仮想通貨をもとに作る
上述したように、ビットコインのようなオープンソースをもとに仮想通貨を発行する方法もあります。
特徴やメリット
現在発行されている仮想通貨のほとんどは、オープンソースで作られています。そのため、発行元が機能の改善やプログラムの再配布なども自由に行うことができます。これは特徴でもあり、メリットとも言えるでしょう。
また、最大のメリットはオープンソースのコードに対して、自分が追加したい、または、必要と感じている部分のみ追加して作成できる点も魅力です。わざわざ0から作らなくても、機能を追加できる点は労力の削減と、機能の向上に大きくプラスに働きます。
たとえば、ビットコインをベースとして開発された仮想通貨のモナコインとライトコイン(LTC)はそれぞれの発行目的が異なります。
ライトコインはビットコインよりも送金速度を向上させることを目的として開発されました。つまり、送金速度に関する部分のコードだけ新たに追加するか、書き換えれば良いのです。モナコインも同様に、5chでのコミュニケーションが利用の主な目的です。そのため、そのコミュニケーション内で円滑に使えるようにコードを書き換えれば良いのです。
このように、プラットフォームごと開発するのではなく、自分がやりたいことに対してのみ集中することができる点は、オープンソースを活用するメリットと言えます。
デメリット
オープンソースにはメリットに対して、デメリットも存在しています。自由度が高い開発を行える分、技術的な難易度が高いのです。具体的には、プログラミングの知識を持っていることが前提条件となります。それだけでなく、自身でサーバーを保有する必要があるので、サーバーを構築するための知識も必要です。さらには、Linuxなどのソフトウェアの専門知識も必要です。
このように、オープンソースは仮想通貨を開発する上でもっともオーソドックスな方法ですが、昨日今日でできるようになる方法と言えるくらいのお手軽感はないのです。こういったデメリットが存在していることも覚えておきましょう。
作り方
オープンソースを使った仮想通貨の詳しい作り方について確認していきましょう。まずは、オープンソースをダウンロードするところからスタートします。
仮想通貨のオープンソースは、企業のサイトか、GitHub(ギットハブ)というソースコードを管理・公開するサイトで主にダウンロードします。どちらかで自分が気になる仮想通貨や、使ってみたい仮想通貨のソースコードを探してダウンロードしましょう。
ちなみに、仮想通貨でもっとも有名なビットコインのコードもこのGitHubで公開されています。
同じオープンソースを使った他の仮想通貨があれば、そのソースコードを比較・検証することで、自分が付け加えたい機能の参考にすることもできます。
作り方その3 カウンターパーティー (XCP)でトークンを作る
仮想通貨の作り方には、カウンターパーティーという仮想通貨でトークンを作る方法があります。カウンターパーティーはビットコインのブロックチェーンを使って構築された仮想通貨です。特徴として、カウンターパーティーのプラットフォームを使い、オリジナルのトークンを作ることができます。
ちなみにですが、仮想通貨とトークンは混同しやすいポイントなので、どこが違うのかも確認しておきましょう。
トークンとは?
トークンとは特定の仮想通貨のプラットフォームを使って作られた、別の仮想通貨のことです。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、仮想通貨の中にはカウンターパーティー同様に、アプリや仮想通貨を発行できる機能を持ったものがあります。そのプラットフォームを使って作られた仮想通貨のことをトークンと呼ぶのです。
特徴やメリット
カウンターパーティーはビットコインのブロックチェーン上に構築されています。基本的な特徴や特性はビットコインと同じと考えて良いです。そこに加えて、イーサリアムに代表されるようなスマートコントラクトの機能も付加されており、より高い拡張性を備えています。
また、パソコンがなくてもスマートフォンで作成することもでき、知識がなくても手軽に発行できる点も魅力です。
カウンターパーティーは金融庁が認可した日本で合法的に取引できる仮想通貨の1つです。信頼性の高さや安全性は実証済みと言うことができます。国内取引所ではZaif(ザイフ)で購入することができ、取引高自体も、もっとも高くなっています。
作り方(スマホ編)
カウンターパーティーを使ったトークンの具体的な作成方法を確認していきましょう。まずはスマホでの作成方法を解説していきます。トークンの作成には以下の3つのものが必要となります。
準備が必要なもの
- 0.5XCP
- 0.0005BTC
- 「IndieSquare Wallet」のアカウント
トークン作成の流れはざっくりいうと以下のようになります。
トークン作成の流れ
- カウンターパーティ(XCP)の公式スマホウォレットアプリである「IndieSquareWallet」のアカウントを作成する
- XCP(カウンターパーティ)をZaifなどの取引所で0.5XCP購入し作成したウォレットに送金する
- XCPがウォレットに送金されたら、アプリ画面の左上にある「トークン新規発行」をタップ
- 発行手数料である0.5XCPを支払い、名前や通貨単位、発行量を設定する
以上の流れでスマートフォンでも簡単にトークンを発行することができます。
作り方(パソコン編)
カウンターパーティーを使ったトークンのパソコンを使った作成方法を確認していきましょう。スマホと同様に、トークンの作成には以下の3つのものが必要となります。
準備が必要なもの
- 0.5XCP
- 0.0005BTC
- 「Counterwallet」のアカウント
手順
- カウンターパーティ(XCP)の公式ウォレット「Counterwallet」のアカウントを作成する
- Zaifなどの取引所で0.5XCP購入し作成した作成したウォレットのアカウントに送金する
- Counterwalletの「My Account Balances」にある「Address Actions>Create a Token(Asset)」をクリックする
- スマホ版と同じく発行手数料である0.5XCPを支払い、トークン名を設定する
以上の流れでトークンの発行は無事完了します。スマホ版とパソコン版ともに、オープンソースでの作成と比べると比較的簡単にできることも特徴と言えるでしょう。
作り方その4 イーサリアム(ETH)でオリジナルトークンを作る
オリジナルの仮想通貨を発行する方法として、非常に多く用いられているのがイーサリアムを使ったトークン作成です。
特徴やメリット
イーサリアムはもともとdappsを作ることを目的として発行されています。
dappsとは?
dappsとは分散型アプリケーションのことです。既存のアプリとは違い、運営元や開発元などに権力が集中しないことが特徴です。
そしてこのdapps内では、イーサリアムをベースにして作られたトークンを利用することができます。これによってアプリの利用に応じて、ユーザーはトークンを報酬として受け取ることができる仕組みとなっています。
イーサリアムの開発者であり、カナダ人プログラマーのヴィタリック・ブテリンは、ビットコインの拡張性の低さを問題視していました。しかし、ビットコインコミュニティ内ではこの意見を受け入れてもらえなかったため、自身でより優れた仮想通貨を発行しようと思い、イーサリアムを開発したのです。
そのため、手軽に発行できるだけでなく、高い機能性と拡張性を備えていることがイーサリアムの特徴となっています。また、多くのICOでイーサリアムの規格に準拠したトークンが発行されています。
作り方
ここからはイーサリアムを使ってトークンを発行する具体的な方法を確認してきましょう。まず、トークンの作成のために、以下のものを準備します。
準備するもの
- 0.15ETH
- GoogleChrome(グーグルクロム)
- MyEtherWallet(マイイーサウォレット)
- METAMASK(メタマスク)
作成の流れは以下のような手順で進行します。
- 仮想通貨取引所で0.15ETHを購入する
- イーサリアムの公式ウォレットである「MyEtherWallet」のアカウントを作成する
- GoogleChromeの拡張機能である「METAMASK」をダウンロードする
- イーサリアムのトークンが発行できるソフト「Token Factry(トークンファクトリー)」が使えるようになるので、検索してサイトにアクセスする
- サイト画面の上部にある「Create Token Contract」をクリックする
- 発行するトークン名、通貨の数量単位(ETH、BTCなど)、発行枚数、小数点以下の桁数を設定し、「Create Token」をクリックする
以上の流れでイーサリアムを使ったトークンの作成が完了します。
作り方その5 ウェーブス(WAVES)で独自トークンを作る
ここからはウェーブスでトークンを作成する方法を確認していきましょう。
この作り方の特徴・メリット
ウェーブスの特徴は「カスタムアプリケーショントークン」という機能を持っていることです。この機能を使うことで、ウェーブスのプラットフォームを使ったアプリやトークンの発行が簡単に行うことができます。
実際にポイントとして使われている事例もあります。たとえば、ロシアのチェーン店である「バーガーキング」においては、店舗のポイントとしてウェーブスをもとに発行した「Whoppercoin」を使用しています。
このように、すでに実生活でも取り入れられている点を含めても、ウェーブスは非常に大きな将来性を持った仮想通貨であるということができます。
作り方
ここからはウェーブスを使ってトークンを作成するための、具体的な手順を確認していきましょう。トークン作成のためには、以下のものを準備します。
準備するもの
1.5WAVES
本来は1WAVESあれば作成できるのですが、送金にかかる手数料なども考慮して、1.5WAVES用意していおきましょう。また、ウェーブスは国内取引所では取り扱いがありません。そのため海外取引所で購入する必要があります。
作成手順は以下のようになります。
- WAVESの公式ウォレットである「WAVES Lite」のアカウントを作成する
- Binance(バイナンス)などの海外取引所で1.5WAVESを購入し、作成したアカウントに送金する
- 送金が反映されたらWAVES公式サイトの「Token Creation tab」をクリックしトークンを発行する
- トークン名、トークンの概要、発行枚数、小数点以下の桁数、追加発行の有無など詳細の設定を決めて、「SUBMIT」をクリックする
以上の流れでウェーブスのトークン作成は完了します。
オリジナル仮想通貨はおもしろい

以上、オリジナルの仮想通貨の作り方について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回の記事でも紹介しましたが、オリジナルの仮想通貨は手軽に発行することができます。必ずしも壮大なプロジェクトであったり、何か事業を開始する必要があるといったわけでもありません。
身内だけで使える仮想通貨や、家族の中だけで使える仮想通貨などでも良いのです。
そう考えるとなんだか素敵ですよね。ぜひこの記事を参考に、あなただけのオリジナルの仮想通貨を作ってみてくださいね!
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